ABOUT
手づくりはんこ史緒
消しゴムはんこ作家/イラストレーター
埼玉県出身/茨城県在住
武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒
「手づくりはんこ史緒」は真面目で可笑しなはんこを制作しています
茨城県の有名人、水戸光圀公のはんこを彫ったことから人物のはんこをつくる楽しさにハマり、以来歴史上の人物や日本の文豪など 自分の興味のある人物を彫りためています。
今まで600人以上人物のはんこを彫ってきました。
彫るときは、その人のことを考えながらその人物になりきって(?)カッターを進めています。
では、ここで私の自己紹介をさせてください。
経歴
自己紹介
①本が大好き、弁当持参で図書館へ入り浸り
子供の時から、絵を描いたり、絵本、漫画本、小説を読んだりすることが大好きでした。
小学校では図書室が好きで、休み時間にドリトル先生や少年探偵団などのシリーズものを読み耽りました。
10代は何かというと市立図書館に行っていました。もちろん夏休み、冬休みなど長期休みは、受験勉強も弁当持参で行っていました。
悩み事がある時、図書館に行ってボーッとしたり、避難場所のような、オアシスのような場所でもありました。
高校生の時、父が「新潮文庫の100冊セット」を買ってきました。
「よーし全巻読むぞ~」なんて息巻いていた父でした。ズラーっと並ぶ文庫本は綺麗で、豊かな気分になりました。私も家族も興味があるものをすぐに読みました。しばらくリビングに置いていた茶色い紙製の本棚は、やがて角がやれ、古ぼけてきました。かいつまんで読んでみたものの興味のない本は脇にどかされて、、。100冊もあるとそれほど興味もないものも含まれているんですよね。
いつしかその紙製の本棚は別室にある私の黒いピアノの上が定位置になりました。
家族と夏目漱石の「こころ」の主人公Kの心情についてリビングで談義してる間、弾かれなくなったピアノと読まれなくなった100冊セットは平成の時を静かに眺めつつホコリをかぶっていくのでした。。。
②国語便覧はイケメン図鑑
高校では大修館書店の「大修館国語要覧」という国語便覧が配られました。
小説が生まれた背景、文学雑誌発行の年表、文豪たちの仏頂面のモノクロ写真を眺めては、いいなあと笑むのが楽しみな文学少女の端くれでした。
大正、昭和の写真はみな真面目な硬い表情で、ピリリとした雰囲気が多い中、たま〜に笑顔が映ってる写真があると「うわあ♡」とギャップ萌えしてみたり。。
文豪と言われる小説家でも、人となりが表れている写真にはとても親近感を感じていました。
美術大学に進んでからは、講義で「日本近代文学」を受講しました。
S久間先生という低い声の物静かな渋好みの教授がいらして、友人と勝手にファンクラブ作り、似顔絵描いたり、声真似したり、先生の論文を読んでみたり、女学生らしい遊び?をしていました。
卒業後に銀座の小さな画廊で開いたグループ展にS久間先生がお越しいただきました。お誘いのDMハガキをたよりに観にきてくださって、とても感動したのを覚えています。やっぱりS久間先生も普段は仏頂面でしたが、笑うとお皺がとってもチャーミングな方でした。
ちなみにS久間先生の推しの作家は泉鏡花です。
③消しゴムはんこにハマるきっかけ
大学卒業後は、デザイン事務所・印刷会社の会社員、派遣社員をしていました。
働きながら、デザイナーの友人からイラストのお仕事を引き受けたり、自分のイラストを描いたりしていましたが、自分のイラストは特徴があまりないなあと思う日々でした。
30代で結婚が決まって会社を辞め、引っ越しまでの間、興味があった「スタンプアドバイザー」講座を受講。
この講座でスタンプに関しての技法や色選びのテクニック、インクの種類やデコレーション方法など、スタンプにまつわる楽しい方法を教わりました。
茨城県に引っ越して、自分でもオリジナルのスタンプを作ってみたいと思い、消しゴムはんこを作り始めました。
ある日、夫から「音楽仲間のイベントがあるから、ライブハウスの一画で物販してみたら?」という一言が。
せっかく茨城に引っ越してきたのだから、茨城の名産品をはんこにしてみようかな、と考えているうちに
水戸黄門を彫ってみたら楽しいかも!!
と思いつきました。
初めての出品だったし、売れなくてもいいや~とのほほんと座っていたら、夫の友達のお子さん(当時小学生)が珍しがって黄門様を買ってくれました!
これが人生初に売れたはんこでした。ほんとありがたかった!
これがキッカケで
イベント用に人物の消しゴムはんこを大量に彫ることになるのでした。
④文豪や歴史上の人物を彫ってみた
水戸黄門が売れたので、よくテレビで見ていた時代劇の人物をハンコにしたりしていました。
友人に時代劇のはんこを見せたところ、活版印刷のイベントがあるから出てみない?と誘われました。
活版印刷とは、昔の印刷技術のことで、木や金属でできた凸型の文字の型(活字)を組み合わせて枠の中に並べ、インクをくっつけて、そこに紙を置いて、上からプレスするっていう印刷方法のことです。
活版印刷は文学とも関係深いことから、文学者の顔をはんことして出品してみました。
夏目漱石、芥川龍之介、など誰でも一度は教科書で習う人をはんこにしたらすごく珍しかったようで、皆さん面白がってスタンプを押してくれたんですね!
この作家のナントカって小説が好きなんだよね、とか話も盛り上がったりして。
それからは多くの消しゴムはんこが作家の集う「スタンプカーニバル」という大きいイベントにも参加してみました。
スタンプカーニバルに出品するために、大好きな文豪や歴史人物を少しずつ彫っていきました。
彫る前にはその人のお顔の写真をじっくり眺めて、人物の背景を調べます。
どんな生い立ちでどんな人柄でどんなことを思っていたんだろう。どんなきっかけで偉業を成し遂げたのだろう。
夏目漱石は、幼子で養子に出されたけれど、また実家に戻ったなんて、大変だったろうに。
松山時代に正岡子規に出会ってどんな交流をしたのかな~
正岡子規も野球が好きなのに、病臥でどんな思い出を詠んでいただろうか~
などと、ほんとそんな本人じゃなければわからないことだけれども、想像をしながら、制作をしていました。
⑤偉人たちとシンクロ状態?
彫る時は今やっていることを自分に言い聞かせています。
「この人の目は綺麗な切れ長だ」「今キリッとした口を彫っている」「カールした髭を彫っている」
顔や表情の特徴を言語化して、私の指先に伝えています。そうすると筆で描くような感覚でカッターの刃先が動きます。
そうして真剣に人物と向き合いながら出来上がった顔のはんこは、もう身近な友達のような感覚でそばに在ってくれます。
本当にいい顔をしたはんこが出来上がると達成感で悦に入っています。
いいはんこができる時に感じることは
偉人と言われる人も、私と同じ普通の人間なんだなあ、
楽しいことも大変なことも一つ一つこなしていった先に偉業と言われる体験をなさったんだなあ。。
ということ。
私は偉人と言われるスゴイ人と心を通わることで、身近に感じて共感できて、とても心が落ち着きました。
そして、彫る、という作業自体も熱中しだすと楽しくてずっと彫り続けてしまうぐらい楽しいんです。
(いわゆる「ゾーン」に入るっていう)
消しゴムはんこに夢中になった方はわかると思いますが、ご飯の時間になっても、トイレに行きたくなっても、あと少し、キリがいいとこまで彫ろう!とやり続けてしまう感じ。
すっごい楽しいんですけど、前屈みで長時間制作したことで、過去には逆流性食道炎という病気にもかかってしまいました(汗)
現在は姿勢を正しく保てるよう椅子を調整して、負担がないよう心がけて制作をしています。
⑥開店から数時間で商品化のオファー
イベントに出店しながら、ハンドメイドサイトでもはんこを販売していましたが、自分のネットショップを立ち上げてオリジナルのはんこを販売してみたいと考えるようになりました。
数ヶ月準備期間を経て、ネットショップを開店しました。
その日は娘の2歳の誕生日。準備期間中からせっかくなら楽しい記念日になるようにと計画していました。
開店から数時間経った頃、、Facebookで繋がっていた高校時代の友人からメッセージが。
「知り合いに文具会社の人がいて、カッキー(昔のニックネーム)のサイトを見て商品化したいって言ってるよ!」と。ん?商品化?なんのことか??でしたが、どうやらファンシーグッズを作っている文房具の企業の方が歴史上の人物のはんこに目を付けてくださったそうです。
そして“歴史上の偉人×言いそうだけどありえない一言ネタ”のポチ袋が生まれることになりました。
⑦こんな想いで制作しています
いかがだったでしょうか?駆け足で振り返って見ました。
私の制作スタイルとしては
人物の魅力をひき出して、はんこにするのが得意です。
歴史上の偉人が、はげましたり応援していてくれるようなポチ袋・付箋など、皆さんが笑顔になれる楽しい製品づくりを心がけています。
お子さん、お孫さん、お知り合いにお金を渡したり、メッセージを託すときに、ちょっと変わった楽しいポチ袋や付箋、そえぶみ箋を使って
きっと話が盛り上がるきっかけになると信じてます。
そして歴史の人物の由来の土地を訪れたり、知識をさらに深めて表現していきたいです。
⑧デスクトップ壁紙、ZOOM背景をプレゼント中
ここまで私の自己紹介を読んでくださってありがとうございます!
ほんの気持ちではありますが、手づくりはんこ史緒オリジナルのデスクトップ壁紙、ZOOM背景をプレゼントします。
ぜひ楽しく使ってくださいね!